第29回「石ふしぎ大発見展」京都ショー体験記

史上最悪の猛暑とか言ってた割には、むしろいつもの夏よりちょっと涼しかったんじゃないのか?と言いたくなるような夏も終わり、朝晩に長袖の上着が欲しくなる頃思い出すのが京都ショー。以前仕事の都合で土日休みじゃなくなった〜という話をしていた大阪の石友達Eさん、今回のイベントどうするんだろう?とメールしてみたら、やっぱり土日は休めないのでイベント最終日の月曜日にパパッと参加してくる〜とのこと。ちなみにいつも楽しいネタを提供してくれる東京の石友達SさんはどうするのかとSさん宅に問い合わせしてみたら、9月後半に新宿で開催された「東京国際秋のミネラルフェア」に参加したので京都は来ないという返事が(←Sさんへの連絡手段は今時珍しく家電のみ。もしもし○○さんのお宅ですか?…というやり取りを超久しぶりに体験しましたw)。電話ではインド産の面白そうな水晶買っちゃったーと気になることを言ってましたが、家電じゃ想像のしようがないですね。せめてタブレット辺りでスカイプやってくれればいいのにー。

てな感じで、いろいろ問い合わせた末に判明したのは、今回の京都ショーはどうやら私一人での参加になりそうだという事実。一人参加かぁ〜。去年の名古屋がそうなりそうだったけど結局現地で石友達と合流したし、本当に本当の一人参加ってかなり久しぶりなのでは?まあそれならそれで、早めに行ってちゃっちゃとあちこち見て夕飯までに家に戻ればいいかーと気軽に当日を迎えることに。

京都ショーが近づくと気になるのは天気。大阪ショーは天満橋から会場まで地下経由で行かれますが、みやこめっせは東山駅から徒歩10分くらい。週間予報では前日午後〜当日午前中にかけて雨予報とのこと。えー、雨なんて勘弁してよ〜前日早めに降り出したら当日は明け方で雨が止むんじゃないのか?という希望的観測を持ちましたが、願いむなしく当日も雨。長い傘は会場で絶対邪魔になるので、折りたたみ傘を持っていき、会場ではカバンに入れて持ち歩くことにしました。


パラパラ雨模様だというのに、観光客は結構いるし、イベントに来てる人もそれなりにいてトイレとか既に行列作ってる様子。まあ鉱物マニア(私含むw)は初日台風でも物理的に可能なら絶対来そうですものね。

まずは知り合いに挨拶&来年の手作り石カレンダを渡しに行くことに…。入り口入ってすぐの場所にあるのがクリスタルワークスさん


以前はこんな感じのお店だったのに、今回は宝石店のようなオシャレな陳列!一瞬どこのお店か分かりませんでしたw店長さんが手に持っているのが私のカレンダです↑去年の京都ショーの時こちらで購入したマーカサイトを早速カレンダの中から見つけてました〜さすがです。今回もポツポツ気になるものはありましたが、購入はいいかな〜ということで、次のお店へ。

次に向かったのはガーネット専門店ガーネットファンズさん


今回はテーブルの真ん中なので、ちょっと売り場が手狭かなー。でいつも通り、店長さんの手がすいたとこでカレンダを手渡したわけですが、今回表紙はガーネットの結晶図を使ったんですよね〜。その元図は2年前の大阪ショーの時にこちらでやってた展開図企画の時のもの(このレポの中ほどに記載あり)。すみません図案お借りしましたーと事後報告をしてから渡しておきました…。
売り場が手狭ながらも、ユニークなガーネットをいろいろ持ってきていて、特に珍しいのはメキシコ産のレインボーガーネット。レインボーガーネットといえば奈良県天川村のものが有名ですが、2004年にそこで鉱脈が発見されるまでは、メキシコで少量採掘されていたそうです。この原石がいつ採掘されたのかは聞きませんでしたが、とにかく超珍しいことは確か。写真では全然虹が見えず普通のアンドラダイトですが、実物はちゃんと虹が見えていたんですよ。何枚も撮らせてもらったのに一枚も虹が見えないなんて地味にショックですorz
まあどちらにしても、そんな稀少な石、値段も相応で全然手が届きませんが、手が届きそうなレベルで珍しいのが、最初の写真の真ん中辺に写っている緑色のボール型ガーネット。


アルマンディン等赤系のガーネットならこういうコロッとした結晶も普通ですが(小さいものなら持ってるし)、緑系のガーネットでこんなに大きな結晶は珍しいのでは?
手にとって眺めてたら、店長さん曰く「最後の一つ」だとのこと。で、もっときれいなもので七千円くらいのやつはここの前のイベント、長野ショーや浅草フリマ等で全部出ちゃったとか何とか…。確かにこれはちょっと結晶崩れてますよね。だから五千円均一に入ってるのか〜。
種類的にはグロッシュラとアンドラダイトの間で、成分的にはマリガーネットと同じだとか。

ただしマリガーネットは南アフリカのマリ共和国で採れるガーネットのみに付けられる名前で、このガーネットはアフガニスタン産。成分は一緒だけどマリガーネットとは呼ばれなくて、グロッシュラ×アンドラダイトでグランダイトという通称名があるそうです。
そんなこんなでいろいろ話を聞いてしまうと、どうしてもこの石が気になってた私。五千円…結構いい金額だけどアフガン産のグリーンガーネットなんてもう二度と縁がないだろうな〜しかも無骨な形をしていながら光に照らすとそこそこキレイな部分あるし…という感じで迷った挙句やっぱり諦めきれなくて、えいやっと購入しちゃいました。一見無骨な緑のボールですが、こういう風に見ると案外きれい〜。さりげなく共産してるブルーカルサイトもいい味出してます。

この後、いつもなら昔からのおなじみのルース店に行くところですが、大阪ショーに引き続き京都ショーも出店ナシの様子。事前に調べたら名古屋ショーは行ってたようなので、お店を閉めたわけではないというのが救いか…。大阪京都はもう来ないのかなぁ。寂しいなぁ…とパンフを眺めながら、あとはぶらぶらと気の向くままに会場を回ることに。
とはいえ、さっきのグリーンガーネットで予算を結構消費してしまったので、サイフの紐はちょっとキツめです。

次に立ち寄ったのは、単独開催のセールが有名なホリミネラロジー。ちょっと気になったのは数年前にブームだった(気がする)紫っぽいスペイン産の蛍石。角を面取りしたみたいな結晶が特徴で、ブームの頃Twitterで誰かが画像をUPするたびにいいなー欲しいなーと思ったんですよね。多分その時の残りらしきその蛍石、結晶はきれいですが、色が微妙。薄紫というかほぼ透明。やっぱりここはもうちょっと濃い紫がいいなぁ。スペイン産の透明なのは既にいくつか持ってるし…と購入せず(あとからホリさんのTwitterで似たものを発見。こういう感じだったかもしれない)。

あとは通路をちらほら余所見しながら通り抜けて、壁沿いにぶらぶらと移動。去年の京都ショー(このレポの真ん中辺り参照)で怪しげな人工蒸着水晶を販売してた某業者さんは、その後今年の大阪ショーでも売りさばき、今回は大分数を減らしたので、ついに半額になったようです…。


私は初日しか行きませんが、今回3日間でどこまで販売出来たかはナゾです。来年の大阪ショーでまだ残るかどうかですねー。
あ、もちろん普通の鉱物も販売してます。
この辺なんか、(値段の割に)石自体は悪くないんだけど、ハートの形がちょっと雑な為パスw

↑値札をリサイクルするのはいいけれど、ちゃんとラブラドライトって書いてあげて〜!!

その後、この店の二軒か三軒隣のお店をちらほら物色していたら、きれいなアメシスト発見。


何となくパッと見た感じ1個300〜500円くらいかなーと思ったら、1個100円!(ブラジル産)
クリアなアメシストも好きですが、こういうマットな色合いもちょっと魅力的〜と思いながら、写真映えしそうなものを一つお会計。
思えば、ブランドバーグやヴェラクルス、インド、国産など、いろんな産地のアメシストを持ってますが、案外普通にブラジル産の単結晶ってなかったかもしれない…(ブラジル産のアメシストのクラスタはありました。メインはカルサイトですが、母岩は一応アメシストですねー)。

1個100円のお会計を済ませたあと、そのまま角の方へ進んで見つけたのは、何やら気になる人だかり。


どうやら売り場の一角がALL1000円になっているとか。ちなみにALL1000円じゃないとこもレア商品以外は半額なので、写真奥の方の人たちは多分それ目当てです。
中でも私が気になったのはこのニューメキシコ産の蛍石。


塊っぽいのは持ってますが、結晶っぽいものは持ってないんですよね〜。そして昔はお求め易い金額だったのに、最近金額が上がっちゃって、買うチャンスはほぼ皆無。この値段なら何かあるのでは?と真剣に探した結果、二つ良さそうなものを発見。一つ目は主に色メインで選んだこちら。やっぱりねぇ、この青は譲れないでしょう。ニューメキシコの蛍石は紫がかったものが多いので、青くて一応クラスタになっているものは絶対欲しいです(←10年位前の新宿ショーでは同じ産地のこの大きさのクラスタがこの値段!当時の私は何故ここで買わなかったのかorz)。まあ今回選んだ石も、光に透かすと結構きれいなので、もう過去のことを考えるのは止めましょう…精神的ダメージが大きいし。あ、選んだもう一つはこちらです。これは紫系ですが、結晶が大きいし、透明感あります。実はもう一つ選んだものがあって、それは最後まで悩んだんですよね〜。結晶のくっきり具合なら一番だったのですが、色が白っぽくてそれだけちょっと微妙…。もっと青っぽかったらどちらか箱に戻してそれを選んでたかもしれません。
で、蛍石を会計する前に、一応半額のブースも見ておきましたが、そこで気になったのはこのシトリン(コンゴ産)。天辺がちょっと欠けていますが、とにかく照りがすごくきれい!…なんだけど、ここまで照りが強いってことは、ナチュラルじゃなくて磨き?一瞬そう思ったとこで、隣のマニアっぽいおじさんが「あーその照り具合は磨きじゃないかな」と一言。通りがかりの詳しそうなおじさんまで「確かに磨きっぽいな」とコメント。しかし店長さんは「これは絶対ナチュラル!」と主張譲らず。磨くなら天辺の欠けもキレイに磨くはずというのがその根拠です。うーむ、そう言われるとそんな気もしますね。写真では見にくいですが柱面もちょっと角が欠けてるとこがあるので、磨くならその辺きれいにしそうな気はします。というか、正直私では判断出来ませんwとはいえ値段は4800円の半額2400円。色は濃くてきれいなんだし、この値段ならもう磨きでもナチュラルでもどっちでもいいかなぁ〜と思い、それもお会計しました。

ちなみに、会計は大混雑&行列。待ってる間、みなさんこちらのがちゃがちゃで遊んでたようです。


ネーミングセンスがかなりウケます!石の名はって!サムライ鉱物って!会計待ちの間もいろんな意味で飽きませんでしたww

買い物は大体この辺りで終了ですが、最後に行き忘れてた知り合いの鉱物屋さんにカレンダを渡しに行きました。


気になったのはデカいアメシストの横にある、真っ赤なロードクロサイト。余りに立派なのでアップで撮っちゃいました〜。


値段は書いてありませんでしたが、こっそり聞いた所50万円以上70万円以内だそうです。分かってたけど想像通り高〜い!隣のデカいアメシストは5万以上10万以内だったから、値段で言えばアメシストの約10倍といったとこでしょうか。鉱物マニアじゃない人に写真見せてどっちが高いと思うか聞いてみたいとこです。というより、正月に毎年やってる芸能人の格付けチェックで、鉱物部門も出して欲しいなー。鉱物が番組的に盛り上がらないなら、宝石でもいいと思うけど…。

この辺りで大体会場一回りしたし、予算も大体終了したし、時間はお昼過ぎ。いつもなら石友達と歩いてアメリカナイズのバーガー屋さんでこんな風にお昼を食べつつ濃い石話が始まるとこですが…(写真は二年前の京都ショー)。


今年は一人だし…っていうわけで、会場横のお一人様用休憩室(←そんな名前じゃないけどそこで食べてた人ほとんどが一人参加っぽい様子)で、手持ちのお昼を食べました。

↑おそらくこれまでイベントに参加した中で、もっともお金がかかってないお昼ご飯だった気がしますw

ささっと食べ終えて、普段ならこの後友達と会場を回りつつあれこれ談義するところですが、一人で予算もないのに回るってのもねぇ。時間を持て余しそうな気がしたので、そのまま帰宅しました。会場出て5分ほど歩いてから、そうだ、今回ビーズ系は全然チェックしなかったなーと一瞬立ち止まりましたが、家に在庫が沢山ある割になかなか消費してないので、もうちょっと在庫が減ったら買い足せばいいか〜とそのまま東山駅へ…。
イベントで完全に一人参加というのは、本当に久しぶりというか何年ぶりか?でも行ったらそれなりに買い物したので、充分満喫した気がします。
ちなみに最終日に参加したEさんとは、後日に女石会(じょしかい)を開いて、お互いの成果等と報告し合うので、私の中の京都ショーはもうちょっと後に終了する予定です。

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